杉名沢村(読み)すぎなさわむら

日本歴史地名大系 「杉名沢村」の解説

杉名沢村
すぎなさわむら

[現在地名]御殿場市杉名沢

川島田かわしまた村の南に位置する。寛永五年(一六二八)の杉名沢新田取立帳(御殿場市史)によれば、慶長一一年(一六〇六)須山すやま(現裾野市)の永井祐重郎が、妻の実家である川島田村芹沢土佐からふたさわ堰を譲られ、当地を開発したのが村の始まりという。同一七年には「あらいえ彦兵衛・田むぎ之弥兵衛・はんじやう善兵衛」が、元和三年(一六一七)には相模国足柄上あしがらかみ中川なかがわ伯居沢ほうきさわ(現神奈川県山北町)出身の四郎兵衛葛山かずらやま(現裾野市)から、元和五年には足柄上郡内山うちやま(現神奈川県南足柄市)出身の権重郎が、それぞれ当地に移住して開発が進められたと伝える。元和元年には代官長野清定から「杉名沢新田百姓中」に宛てて諸役免除と五年の鍬下年季を認める免状(杉名沢区有文書、以下断りのない限り同文書)が出されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報