李冶(読み)りや(その他表記)Lǐ Yě

改訂新版 世界大百科事典 「李冶」の意味・わかりやすい解説

李冶 (りや)
Lǐ Yě
生没年:1192-1279

中国,金末の数学者李治(りち)とも称される。字は仁卿,号は敬斎。河北省欒城(らんじよう)の人。県知事になったが,金が元に滅ぼされるとともに華北の地を流浪した。その間に一種代数学天元術〉を研究し,これを紹介した《測円海鏡》(1248)および《益古演段》を著し,中国数学に大きな変革をひき起こした。また詩文にすぐれ,《敬斎古今黈(とう)》40巻を残した。しかし江戸時代に天元術が紹介されたのは,李冶の著述ではなく,元の朱世傑の《算学啓蒙》であった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 藪内

百科事典マイペディア 「李冶」の意味・わかりやすい解説

李冶【りや】

中国,元代の数学者。生没年不詳。《測円海鏡》(1248年)で初めて天元術を説いた。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android