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天元術 てんげんじゅつ tian-yuan-shu

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

天元術
てんげんじゅつ
tian-yuan-shu

未知数を使って方程式をつくり,算木を並べて未知数の値を求める計算法。すでに『九章算術』には2元や3元の1次連立方程式や1元2次方程式が取扱われていたが,天元術に関する最古の著述は,李治の『測円海鏡』 (1248) である。

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デジタル大辞泉の解説

てんげん‐じゅつ【天元術】

算木(さんぎ)を用いて高次方程式を解く高等の和算。中国の宋・元の時代に起こった代数学が日本に渡来したもので、未知数のことを天元の一と称した。今の開平開立の類。

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百科事典マイペディアの解説

天元術【てんげんじゅつ】

13世紀ごろ中国で発達した代数学。未知数xを〈天元之一〉と名づけたところからこう呼ばれた。未知数を含む代数方程式を立て,算木を用いて解くことにより多くの応用問題を扱った。
→関連項目和算

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世界大百科事典 第2版の解説

てんげんじゅつ【天元術 Tiān yuán shù】

中国で発達した一種の代数学。中国数学では算木を使って数字を表し,各種の計算を行った。金がモンゴルに滅ぼされた1234年のころ華北の地で考案された天元術は,これに加えて未知数を表示し,代数計算を行った。現在の代数で〈未知数をxとする〉という表現に対し,天元術では〈天元の一を立てる〉といい,これがその名称の起りである。算木による数字をアラビア数字で表すと,例えば25x2+280x-6905は,    25   280 元 -6905のように〈元〉字を添えることによって表示された。

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大辞林 第三版の解説

てんげんじゅつ【天元術】

中国で宋末、元初に発達した代数学。未知変数を立て、算木を用いて一変数の方程式を作って解く方法。「算学啓蒙」によって日本に伝えられ、演段術・点竄術てんざんじゆつに発展した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

天元術
てんげんじゅつ

中国および日本で中世に行われた用器式代数をいう。中国において朱世傑(しゅせいけつ)が『算学啓蒙(けいもう)』(1299)で初めて用いた、赤黒の算木(赤は正数、黒は負数を表す)を用い、それを升目を引いた算盤の上に並べて一元の高次方程式を表し問題を解いた。ただこの方法の発明された時期がそろばんの流行期と重なったため、まもなく算木の使用が廃れ、同時に天元術も廃れてしまった。隣国朝鮮では後世に至るまで算木が用いられ、豊臣(とよとみ)秀吉の朝鮮侵略を機会として日本に伝わり天元術が行われることになった。
 点竄(てんざん)術が始まると天元術は不用となるわけであるが、点竄術を学ぶ予備段階として初学者の間で行われた。そのため『改正天元指南』などの書物の流行は続いた。
 天元術の名は、未知数のことを天元の一と称し、○○を未知数とするという意味を「天元の一を立てて○○とする」という言い方をすることから出たものであって、中国では天元のほかに、人元、地元などの未知数をいくつか用いた四元法なども行われたが、これは流行をみないで終わった。[大矢真一]

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世界大百科事典内の天元術の言及

【中国数学】より

…この金・元交替のころ,華北を中心に新しい数学が興った。かつて金に仕えた李冶の《測円海鏡》(1248)に紹介された〈天元術〉がそれで,一種の代数術である。現在の代数学で〈未知数をxとする〉というのに対し,〈天元の一を立てる〉といい,〈元〉字を数字の横に記し,任意の次数の方程式を表示するのである。…

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