村原村(読み)むらはらむら

日本歴史地名大系 「村原村」の解説

村原村
むらはらむら

[現在地名]加世田市村原

万之瀬まのせ川と加世田川の合流点西側に位置し、南東の加世田川対岸は川畑かわばた村。はな崎園さきぞの上園うえんそのひらひがしの集落がある。中世加世田別符のうちに含まれる。薩摩国建久図田帳にみえる加世田別符内の公領七五町のうちの「村原十五町」は、平家没官領(旧阿多宣澄領)として佐女島四郎(鮫島宗家)に与えられている。元応二年(一三二〇)五月の新田宮雑掌申状(町田氏正統系譜)によれば、加世田別符内の「村原名地頭大隅式部丞女子代左衛門四郎」は国中平均の先例に背いただけでなく、「惣領加世田別府地頭御代官」の支配にも違背し、正和二年(一三一三)・同六年の新田宮神拝用途を納めなかったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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