東京共同銀行(読み)とうきょうきょうどうぎんこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東京共同銀行」の意味・わかりやすい解説

東京共同銀行
とうきょうきょうどうぎんこう

多額の不良債権をかかえ経営破綻に追込まれた東京協和信用組合と安全信用組合の事後処理のため 1995年1月に設立された整理機関。日銀民間金融機関が 200億円ずつ出資し,今回の2信組だけを対象にした特例的な措置とされたが,その後大蔵省と日銀は同様な破綻処理機関が将来的にも必要になるとして,以後も存続させる意向を固めた。しかし乱脈経営のつけを国民税金でまかなうことへの反発や,預金者の自己責任と保護のあり方など議論を呼んだため,アメリカの整理信託公社 (RTC) をモデルとした「日本版 RTC」の設置を決めた。

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世界大百科事典(旧版)内の東京共同銀行の言及

【金融機関】より

…これにより1993年1月金融機関出資による不動産担保付債権買取会社として共同債権買取機構が設立された。次いで,東京協和,安全の2信用組合が破綻すると,95年1月,その受皿として東京共同銀行が設立された。信組破綻が多発すると,96年9月,信組破綻処理のため東京共同銀行を改組して整理回収銀行とした。…

※「東京共同銀行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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