東京臨海副都心(読み)とうきょうりんかいふくとしん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「東京臨海副都心」の意味・わかりやすい解説

東京臨海副都心
とうきょうりんかいふくとしん

東京都が7番目の副都心として東京湾の埋め立て地で開発を進めている職住近接の「未来型都市」。愛称はレインボータウン。442ヘクタールの敷地に、東京国際展示場(東京ビッグサイト)や最新の通信設備を備えたテレコムセンター、オフィスビル、ホテル、マンションなどが立ち並ぶ。

 1990年(平成2)の第1期公募では14の進出企業、グループを選定したが、その後の長引く不況で進出意欲が冷え込み、東武鉄道など2社が契約を辞退。企業進出の呼び水となるはずだった「世界都市博覧会」も1995年5月、当時の都知事青島幸男の判断で中止となった。このため、計画の軌道修正を余儀なくされ、1996年7月に開発の見直し案を決定。就業人口を約7万人、居住人口を約4.2万人とそれぞれ3割程度縮小した。1995年11月にレインボーブリッジを経由して新橋と結ぶ新交通システム「ゆりかもめ」が運転を開始(2006年豊洲まで延伸)し、1996年3月には東京臨海高速鉄道(りんかい線)が新木場―東京テレポート間で開業(2002年新木場―大崎間が通じ全線開通)した。交通網の整備とともに進出する施設も増え、開発が進んだ。また、2020年(令和2)の東京オリンピック(2021年開催)では、多く競技会場となった。

[編集部]


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