延伸(読み)エンシン

精選版 日本国語大辞典 「延伸」の意味・読み・例文・類語

えん‐しん【延伸】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 時間、距離などをのばすこと。のびること。延長。
    1. [初出の実例]「任期を延伸し得るの時日あるに」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後)
  3. 合成繊維を紡糸後、長さ方向に引き伸ばし、繊維内部の結晶化を高め強度を増加させるために行なう操作。約四倍に引き伸ばす。

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化学辞典 第2版 「延伸」の解説

延伸
エンシン
drawing, elongation

材料を引き伸ばすこと.一方向に延伸することを一軸延伸,二方向を二軸延伸,多方向を多軸延伸という.高分子材料では,たとえば繊維は細くて長いので,繊維軸に垂直方向に切断しやすい.そこで,分子鎖軸方向の強力な共有結合を最大限に利用するため,一軸延伸によって分子鎖を繊維方向に配向させる.多くの化学繊維紡糸によって繊維状(フィラメント)とするが,紡糸工程のみでは分子を十分に配向させられないので,紡糸後に延伸工程を必要とする.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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