日本歴史地名大系 「東隆寺」の解説 東隆寺とうりゆうじ 山口県:宇部市棚井村東隆寺[現在地名]宇部市大字棚井棚井(たない)の北部、鳳凰(ほうおう)山の山裾にあり、寺地を安国寺(あんこくじ)という。臨済宗南禅寺派で鳳凰山安国東隆禅寺といい、本尊は延命地蔵菩薩で南北朝期の作と伝える。「寺社由来」に、<資料は省略されています>とあり、足利氏によって長門国の安国寺とされた大寺であった。「蔭涼軒日録」には、永享一一年(一四三九)九月一〇日の項に「長門国安国徳首座、豊後国長興寺梵首座、丹波国安国寺澄懌西堂、各以吹嘘状伺之」とあるのを最初に、安国寺関係の記事がみえる。「寅闇疏」(京都建仁寺両足院所蔵)に「永正丙寅二月十九日寺俄厄回禄之災、一夕蕩尽挙成焦土、闔衆狼狽失其所頼」とあり、寺が全焼したことがわかる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by