東雲名村(読み)ひがしうんなむら

日本歴史地名大系 「東雲名村」の解説

東雲名村
ひがしうんなむら

[現在地名]天竜市東雲名

西雲名村の東に位置し、天竜川の中流域左岸、秋葉山(現春野町)南西麓に立地する。宇奈・宇名とも記される。応永六年(一三九九)九月一八日の管領畠山基国奉書(宝鏡寺文書)に「東手山香内宇奈村」とみえ、しば(現浅羽町)などとともにもと柴美濃入道の所領であったが、幕府料所とされて足利義満側室寧福院に交付されている。「東手」とは天竜川東岸(左岸)、東雲名村をさすとみられる。同三〇年一〇月二九日、寧福院没後に娘(義満娘)の今御所に交付された(「管領畠山満家奉書」同文書)。天文一一年(一五四二)一月二五日、今川義元は犬居山中いぬいさんちゆう(現春野町)当知行分と「宇奈代官職」を天野小四郎(虎景)に与え(「今川義元判物」天野文書)、同一六年七月二八日には虎景の子犬房(藤秀)に安堵している(「今川義元判物写」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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