空手形(読み)カラテガタ

デジタル大辞泉 「空手形」の意味・読み・例文・類語

から‐てがた【空手形】

実際取引がないのに、資金融通を受ける目的で発行される手形。支払いが不確実で危険なもの。くうてがた。
実行されない約束。「公約空手形に終わる」

くう‐てがた【空手形】

からてがた1」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「空手形」の意味・読み・例文・類語

から‐てがた【空手形】

〘名〙
① 実際の商業取引を伴わないで、単に資金を融通する手段として振り出された手形。融通手形。また、特に資金の裏付けのない悪質なものをいう。くうてがた。空証文。〔尖端語百科辞典(1931)〕
② 実行できないのを知っていてする約束。また、はじめから実行する意志のない約束。空証文。
※第2ブラリひょうたん(1950)〈高田保〉試運転「実現されぬものなら空手形である」

くう‐てがた【空手形】

〘名〙 =からてがた(空手形)〔模範新語通語大辞典(1919)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「空手形」の意味・わかりやすい解説

空手形
からてがた

商取引の裏づけなしに、単に資金繰りのために当事者間のなれあいで作成された手形をいう。不渡りの危険性が大きい。融通手形とほぼ同義に用いられることが多い。

[那須正彦]

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百科事典マイペディア 「空手形」の意味・わかりやすい解説

空手形【からてがた】

融通手形ともいう。商取引がないのに相互に振り出す手形や,架空の名前を使って振出しや引受けをした手形などをいう。不渡手形となることが多い。

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世界大百科事典(旧版)内の空手形の言及

【融通手形】より

… 融通手形は主として中小企業において金融の手段として利用されることが多いが,商品代金支払のために振り出される商業手形のような支払の確実性がなく,不渡りとなる危険性が一般に高い。融通者に信用がなく,不渡りとなる危険性がとくに大きい場合を空(から)手形ということもある。【中西 正明】。…

※「空手形」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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