日本歴史地名大系 「松富村」の解説 松富村まつどみむら 静岡県:静岡市旧安倍郡地区松富村[現在地名]静岡市松富一―四丁目・松富上組(まつどみかみぐみ)・昭府(しようぶ)一―二丁目・昭府町(しようぶちよう)安倍川下流の左岸、賤機(しずはた)山西側山麓に位置し、南は籠上(かごうえ)村。村は賤機山沿いに細長く延びており、中間の山麓がせり出している所を境に北側を松富上組、南側を松富下組と称した(「駿河記」など)。下組は菖蒲(しようぶ)ヶ谷(や)ともよばれ、かつて花菖蒲を名産としたことによるという(安倍紀行)。菖蒲ヶ谷については、観応三年(一三五二)九月二一日の将軍足利尊氏下文写(浅羽本系図)によると、尊氏が三浦宗久に北安東(きたあんどう)庄半分を与えた際に「菖蒲谷安東太郎左衛門尉知行分」を除くと記されており、この地は北安東庄に属していた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by