松尾尊【よし】(読み)まつおたかよし

百科事典マイペディアの解説

松尾尊【よし】【まつおたかよし】

歴史学者。鳥取市生まれ。旧制鳥取第一中学校(現鳥取県立鳥取西高校の前身)・旧制松江高等学校を経て,1953年京都大学文学部卒業(いずれも旧制では最後)。京都大学で北山茂夫に師事し決定的な影響を受ける。1953年京都大学人文科学研究所助手。1970年京都大学人文科学研究所助教授,1971年京都大学文学部史学科助教授,1981年京都大学文学部史学科教授。1993年京都大学名誉教授及び京都橘女子大学教授。戦後日本を代表する歴史家の1人で,大正デモクラシー研究に業績を残した。大正期の地方民衆運動史や吉野作造石橋湛山の植民地論など,大正デモクラシー史の実証的研究は先駆的であるとともに質量とも他の追随を許さないと評価されている。研究の根底に〈歴史家がデモクラシーの伝統を見いだしえずして,どうして日本においてデモクラシーが可能になりえようか〉という問題意識があり,その伝統とは,反・非帝国主義,反・非植民地主義でなければならない,という信念があった。著書に《大正デモクラシーの研究》(1966年,青木書店),《大正デモクラシー》(1974年,岩波書店・1994年,同時代ライブラリー・2001年,岩波現代文庫),《普通選挙制度成立史の研究》(1989年,岩波書店)など多数。

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