松嶺村(読み)まつみねむら

日本歴史地名大系 「松嶺村」の解説

松嶺村
まつみねむら

[現在地名]大館市松峯まつみね

大館盆地北部、南流する下内しもない大森おおもり両河川の交わる所に位置する。天正一九年(一五九一)の出羽国秋田郡知行目録写(秋田家文書)に「三百拾壱石一斗三合 松根村」とみえる。中世を通じ浅利氏領であったが、天正期に入って秋田氏が包摂、慶長六年(一六〇一)秋田実季侍分限(秋田家文書)に「杉沢喜介 六拾石 比内三拾六石四斗伝梗院へ 松峯村」とある。杉沢喜介はもと浅利氏の家臣であったが、秋田氏配下に入ったものと考えられる。


松嶺村
まつみねむら

[現在地名]豊田市松嶺町

市域では矢作川最上流部に位置し、峰伝いにできた村で、市内有数の高所にある。標高二〇〇メートル余の山頂部には、瀬戸陶土層と砂礫層(矢田川累層)がみられる。字東城とうじよう西城の名が残り、中世における藤沢三宅氏の居館跡とされている(豊田市史)。文明一六年(一四八四)の如光弟子帳(上宮寺蔵)に「松峰 一箇所 直次郎右衛門」とあり、天正一九年(一五九一)の上宮寺末寺法制定連判(同寺蔵)に「二番 松みね道欽」とあり、「松みね」の地名がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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