枅川村(読み)ひじきがわむら

日本歴史地名大系 「枅川村」の解説

枅川村
ひじきがわむら

[現在地名]上野市枅川

岡波おかなみ村の西。西流する比自岐ひじき川が西端で長田ながた(木津川)に合流する。「三国地志」は枅川ひじきがわと記し、「宗国史」は「旧作比自岐川」とする。前者は当村を比自岐谷、後者は依那具いなぐ郷の一村に入れている。天保郷帳には村名がみえない。天喜四年(一〇五六)二月二三日の藤原実遠所領譲状案(東南院文書)阿我あが郷に「比奈村 在条里坪付」と記す比奈ひな村は、東大寺法華堂文書(京大国史研究室蔵)が一三条・一四条にあるとする。伊賀郡条里の条は長田川の上流から下流へ進み、上神戸かみかんべの神戸神社付近が一二条にあたることから、当村域に比定できる。

延宝五年(一六七七)内検を改め、本高三五九・〇一六石、平高三四九・八一六石で、すべてが藤堂新七郎の給地。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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