朝日日本歴史人物事典 「林義端」の解説
林義端
生年:生年不詳
江戸時代の浮世草子作者,書肆。字は九成,九兵衛と称し,文会堂と号する。京都で両替商をしていた貞享2(1685)年,伊藤仁斎の古義堂に入門し,元禄2(1689)年までには書肆に転業したらしい。元禄5年,浅井了意の遺作『狗張子』に,自ら序文を書いて出版。それに倣って,元禄8年に『玉櫛笥』,翌9年に『玉箒木』という怪談集を著した。他に編著として,『搏桑名賢文集』『搏桑名賢詩集』などがある。<参考文献>柳牧也「書肆・林義端考」(『国文学研究』21号),中嶋隆「林文会堂義端年譜稿」(『国文学研究』85,86号)
(樫澤葉子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報