染野郷(読み)しめのごう

日本歴史地名大系 「染野郷」の解説

染野郷
しめのごう

現鈴鹿市南部に比定される中世の郷名。現郡山こおりやま中瀬古なかぜこ秋永あきながの三町に、染野の字名が残る。郡山・秋永は暦応三年(一三四〇)三月二日付沙弥真宗より郡山大明神神主宛渡状(郡山町酒井神社文書)、「建内記」文安元年(一四四四)五月八日条によって、栗真くるま庄内染野郷に存在したことがわかる。染野は、皇室に属する原野で他人の立入ることを禁止した標野と同意語であるが、そのような地名栗真庄内に残存した理由は、栗真庄が禁裏御料所であったことによるものであろう(「建内記」嘉吉元年九月一四日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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