柳島湊(読み)やなぎしまみなと

日本歴史地名大系 「柳島湊」の解説

柳島湊
やなぎしまみなと

[現在地名]茅ヶ崎市柳島

柳島村の西南端、相模川河口から東へせんノ川に入った柳島河岸にあった。川船河岸と海船湊を合せた湊で、近郷の年貢米津出河岸でもあった。相模川の西対岸に須賀すか(現平塚市)がある。「風土記稿」は相模川の海口二〇間余、江戸まで海路三六里と記す。

湊の成立は、元禄一五年(一七〇二)の柳島村・南湖村湊出入訴状(茅ヶ崎市史一)に寛永八年(一六三一)証文と同一三年の高札を受けたとあり、江戸時代初期と推察される。元禄四年、廻船業務拡大を幕府に願出た柳島村と、古来相模川は村内を貫流したとの理由で湊の独占権を主張する須賀村との間に争論が起こった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android