栄林寺(読み)えいりんじ

日本歴史地名大系 「栄林寺」の解説

栄林寺
えいりんじ

[現在地名]天竜市二俣町二俣 東谷

天竜川支流の二俣ふたまた川左岸、東谷ひがしだにに所在する曹洞宗寺院。東谷山と号し、本尊釈迦如来。応安三年(一三七〇)龍泉りゆうせん(現浜北市)を開いた洞岩玄鑑の弟子直伝玄賢が創建という(遠江国風土記伝)。玄賢は伊勢の人。はじめ紀伊由良興国ゆらこうこく(現和歌山県由良町)で出家し、妙融のもとで修行をし、のち玄鑑に参じ印可を受け、二俣村東谷に栄林寺を開いた。応永二〇年(一四一三)同地で没したという(重続日域洞上諸祖伝)。玄賢没後廃絶し、跡地は卵塔谷と呼称された。天正元年(一五七三)二俣村長円ちようえん寺の明山守察が同寺を卵塔谷に移し、栄林寺を再興したという(遠江国風土記伝)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報