永林寺(読み)えいりんじ

日本歴史地名大系 「永林寺」の解説

永林寺
えいりんじ

[現在地名]京北町大字塩田

曹洞宗。円通山と号し、船井郡小山おやま徳雲とくうん(現園部町)末であった。本尊は十一面観音。

寺伝によると康正二年(一四五六)宇津備前守の発願開山は天陽文という。戦国時代に堂宇は焼失し本尊と寺地を有するのみとなるが、万治元年(一六五八)徳雲寺の住職関津隆鉄の法弟桂宅が再興し、以後この地方の禅宗の中本山となる。


永林寺
えいりんじ

[現在地名]八王子市下柚木

殿ヶ谷戸とのがやとの東寄りの山麓にある。高幡たかはた丘陵から東に延びる尾根の南面にあたり、東西を小丘で囲まれ、前方は大栗おおくり川に臨む。金峰山道俊院心月閣と号し、本尊は釈迦如来。曹洞宗。武蔵久米くめ(現埼玉県所沢市)永源えいげん寺末であった。開基滝山たきやま城主大石道俊、開山は道俊の甥(一説には叔父)の一種長純という。天文元年(一五三二)創建と伝え、裏山は室町・戦国期の居館跡で、由木氏館跡とされる。同一五年堂宇のほとんどが竣功、翌一六年入仏供養のとき道俊は発願の檀那となり、養子に迎えた北条氏照を助け、僧一千人を集めて執行したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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