根取(読み)ねとり

精選版 日本国語大辞典 「根取」の意味・読み・例文・類語

ね‐とり【根取】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代年貢収納標準に用いた一反当たりの基準取り米。田畑に上・中・下・下下などの等級をつけ、それぞれ年貢として納める取り米いくらと定めたもの。根取米。〔地方要集録(1741)(古事類苑・政治七八)〕
  3. ( 「ねどり」とも ) 籤引(くじびき)などで、世話方として縄の根元を見えないように持って各人に引かせること。また、その人。
    1. [初出の実例]「宝引をせふとそそのかし、〈略〉大はだぬいで縄の根取(ネドリ)をして」(出典咄本・軽口腹太鼓(1752)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の根取の言及

【反取】より

検見(けみ)により取米の多少に従って1反当りの上中下の租率を定め,それに全反別を乗じて租額を決定する方法をいう。その租額を根取または根取米と称した。根取はもと村高をさしていたが,江戸時代に貢租が籾納から米納に代わって根取の意味も変化したようである。…

※「根取」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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