根圏菌類(読み)こんけんきんるい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「根圏菌類」の意味・わかりやすい解説

根圏菌類
こんけんきんるい

根圏にすむ菌類をいう。植物類の根は一般に吸収作用が注目されているが、炭水化物アミノ酸、ビタミンなどの分泌作用もあり、古くなって死んだ細胞も伴って、根の周りに特別な環境をつくっている。これが根圏であり、菌類の密度が大である。根の影響力の指標として、根圏と非根圏との菌類密度の比(根圏効果)が用いられる。春播(ま)きコムギの根圏効果は23で、脱窒菌やアンモニア生成菌が多い。根圏菌類は栄養物質やホルモンを根に供給し、あるいは抗生物質を分泌して病原菌が根に侵入するのを防ぐ。多くは腐生菌であるが、根の状態によっては寄生にまで進むものもある。共生菌は根に根粒をつくり、あるいは菌根を形成して植物類の生活を直接支える。根粒をつくるのは原核菌類で、マメ科植物では細菌類、ハンノキグミでは放線菌類が共生する。菌根をつくるのは真核菌類で、根のある植物類はほとんどすべてのものが菌根をもっている。

[寺川博典]

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