精選版 日本国語大辞典 「格護」の意味・読み・例文・類語
かく‐ご【格護・挌護】
- 〘 名詞 〙 ( 人や物に対しての妨害、侵奪行為に対して、その人や物を自分の支配下に入れ、保護しようとする意を表わす語。多く、中世において、扶持、合力、扶養、占有、領知などの意に用いられる )
- ① 扶持すること。援護、助勢すること。扶養、保護すること。
- ② 守り備えること。まもり。守備。
- [初出の実例]「村中令二放火一、於二切寄一雖二詰寄候一、以二堅固之格護一、敵数多仕付」(出典:佐田文書‐(天正八年)(1580)九月九日・大友円斎書状)
- ③ 所持すること。保有すること。
- [初出の実例]「我々格護之馬、御望之趣示預候」(出典:相良家文書‐(年未詳)(1555‐81頃)一一月八日・大矢野鎮運書状)
- ④ 領有して、支配すること。領知。
- [初出の実例]「水落之谷を堺、北之方可レ為二御格護一候」(出典:阿蘇文書‐享祿五年(1532)卯月二日・阿蘇権大宮司能憲外二名連署証状)