朝日日本歴史人物事典 「桂禅尼」の解説
桂禅尼
鎌倉時代の公家の女性。法名は正定。太政大臣土御門定実の娘。嘉元1(1303)年父から,一期ののちはおいの土御門雅長に譲る条件で山城国東久世荘(京都市)などを譲られる。鎌倉末には公家社会でも家督の単独相続が出現し,女性の場合,他家への所領移転を防ぐため一期に限り相続が認められ,次の相続者まで決められるようになる。<参考文献>『久我家文書』,田端泰子『日本中世の女性』
(大石雅章)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報