日本歴史地名大系 「桜本村」の解説 桜本村さくらもとむら 福島県:福島市荒川北岸地区桜本村[現在地名]福島市桜本須(す)川右岸に位置し、東西に細長い。北の荒川対岸は在庭坂(ざいにわさか)村・二子塚(ふたごづか)村・上野寺(かみのでら)村、南は土船(つちふね)村・庄野(しようの)村・下(しも)村。西部は一切経(いつさいきよう)山(一九四八・八メートル)を最高峰とする吾妻連峰から東に延びる山地で、吾妻小富士の東麓には微温湯(ぬるゆ)温泉がある。米沢と大森(おおもり)を結ぶ通称米沢街道は、上野寺村から当村の中須川(なかすかわ)と百目木(どうめき)を経、下川原(しもかわら)から荒川を越えて下村に通じた。天文七年(一五三八)の段銭古帳に信夫名倉(しのぶなぐら)方のうちとして「さくら本」とみえ、段銭は三貫八〇〇文。文禄三年(一五九四)の蒲生領高目録では高五三四石余。近世初期の邑鑑によると免二ツ二分、家数二〇(役家七、肝煎一、寺・脇家一二)、人数四九、役木として桑少しがある。米沢藩領時代の古高一千四五三石余、幕府検地による新高一千二三三石余(古高新高帳)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報