梅の堂(読み)うめのどう

日本歴史地名大系 「梅の堂」の解説

梅の堂
うめのどう

[現在地名]八幡浜市矢野町 徳雲坊

五反田ごたんだ川東岸の山麓にある。もと忠光ちゆうこう寺と称し、「愛媛面影」は「ただみつでら」と読む。「宇和旧記」に次の棟札が記録されている。

<資料は省略されています>

これによると後白河法皇の時代に忠光が造営し、一時中絶していた同寺を、嘉慶二年(一三八八)に地頭平忠清らが再建したことになる。「宇和旧記」は「吾妻鏡」元暦二年(一一八五)二月一九日条を引用して、平家方の上総五郎兵衛尉忠光と考えているが疑わしい。平忠清についても、「吾妻鏡」治承四年(一一八〇)八月九日条にみえる平家侍上総介忠清の記事を載せるが、年代が異なり、別人と考えられる。「宇和旧記」(天和元年)の編者井関盛英は「是を見る時は、忠光忠清、矢野領主として、梅の堂建立結構すといへども、時節到来して、今ははや目もあてられぬ躰なり。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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