六訂版 家庭医学大全科 「梅毒による肛門病変」の解説
梅毒による肛門病変
ばいどくによるこうもんびょうへん
Syphilis-associated anal lesion
(直腸・肛門の病気)
どんな病気か
肛門周辺のしこり、痛み、かゆみ、分泌物、いぼ状隆起、肛門の潰瘍、
原因は何か
トレポネーマ(細菌)に感染している人との肛門性交によって、精液、陰茎粘膜から出たトレポネーマが肛門から進入して感染します。
症状の現れ方
初期硬結(しこり)は、肛門縁に切れ痔のような硬い腫瘍とさらさらした分泌物を生じ、感染後2~3週間後に局所に出ます。これを第1期梅毒といいます。
放置しておくと6週間で自然に消え、第2期梅毒へ移行します。肛門周辺には大豆大の扁平な
治療の方法
第1期梅毒では2~6カ月、第2期では1年半の長期間にわたってペニシリン系抗生剤の内服が必要です。
第2期梅毒では、完治させるために根気強い治療が必要です。
病気に気づいたらどうする
泌尿器科専門医または肛門科専門医に受診して、治るまでパートナーと同時にしっかり治療し、他人にうつさないマナーが必要です。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報