梓河内村(読み)あんさかわちむら

日本歴史地名大系 「梓河内村」の解説

梓河内村
あんさかわちむら

[現在地名]山東町梓河内

柏原かしわばら村の西、霊仙りようぜん山地の北麓に立地。谷間を中山道が横断。街道沿いのあずさと、北流する梓川に沿う河内の二つの集落がある。梓と河内はもと別の村であったが、犬上いぬかみ郡にある河内村(現多賀町)と区別するため梓の隣村の意を付し梓の河内村と称したが、のち両村を梓河内と称したという(坂田郡志)。古代東山道の横川よかわ駅と「和名抄」の坂田郡駅家うまや郷を当地に比定する説がある。中世には関が置かれていた。永享四年(一四三二)九月飛鳥井雅世が将軍足利義教の富士見物に同行した折、「梓の関」で歌を詠んでいる(富士紀行)。「大乗院寺社雑事記」文明一一年(一四七九)七月二六日条によれば、「アツサ」関の関銭は三二文であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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