梨木羽場村(読み)なしぬきはばむら

日本歴史地名大系 「梨木羽場村」の解説

梨木羽場村
なしぬきはばむら

[現在地名]十文字町梨木羽場

羽州街道に沿い、南は十文字新田村、北は醍醐だいご(現平鹿町)と接する。「梅津政景日記」寛永四年(一六二七)七月四日条に「なしの木ははにて御昼休有」とみえ、藩主佐竹義宣の鷹狩休息地であった。

享保一四年(一七二九)の平鹿郡御黒印吟味覚書(秋田県庁蔵)に享保元年は梨子木羽場村と記すが、同一四年に梨木羽場村と改め、「元禄梨木掵村但新田出其外諸帳不出」と付記する。同一五年の「六郡郡邑記」には梨木幅村家数二三軒、枝郷の下村二軒は延宝六年(一六七八)醍醐村から分村という。

羽州街道の西側に亦右衛門清水・お休み清水などと称する清水があり、お休み清水には「御鷹野、また江戸上下の御旅なんどの御成のとき、此境内の掃除は此梨木羽場の人、また醍醐、石成の人も出て助ぬ」(雪の出羽路)と記され、藩主通行の休憩地に利用された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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