梵光寺跡(読み)ぼんこうじあと

日本歴史地名大系 「梵光寺跡」の解説

梵光寺跡
ぼんこうじあと

[現在地名]市場町山野上 中山

中世よりみえる寺の跡。吉野川北岸の台地上の畑の中にある仏殿ぶつでん庵が当寺の故地といわれる。嘉慶元年(一三八七)一一月二六日、細川頼有嫡子の頼長に秋月あきづき庄三分一などを譲り(「細川頼有譲状」細川家文書)、また「ほんくわう寺」など関連する七ヵ寺をも譲渡している(「細川頼有置文」同文書)秋月八幡宮旧蔵梵鐘(現広島県瀬戸田町耕三寺蔵)の応永二年(一三九五)八月一二日の銘に「大阿波国秋月庄八幡宮鐘」とあり、大檀那に「梵光寺守格」の名がみえる。この鐘は永享七年(一四三五)六月二九日に改鋳されているが、そのときの銘には「明月山梵光寺住持比丘尼守久」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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