棄つ(読み)ウツ

デジタル大辞泉 「棄つ」の意味・読み・例文・類語

う・つ【棄つ】

[動タ下二]捨てる。多く他の動詞に付けて用いられる。
「此の子は葦船に入れて流し―・てき」〈・上〉
にはかに親この女を追ひ―・つ」〈伊勢・四〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「棄つ」の意味・読み・例文・類語

う・つ【棄】

  1. 〘 他動詞 タ行下二段活用 〙 捨てる。また、強く放ちやる。単独例はなく、他の動詞と複合して用いられる。
    1. [初出の実例]「ぬばたまの 黒き御衣(みけし)を 〈略〉辺(へ)つ波 背(そ)に脱(ぬ)き宇弖(ウテ)」(出典古事記(712)上・歌謡)
    2. 「物思ふ心の隈(くま)をのごひうててくもらぬ月を見るよしもがな」(出典:山家集(12C後)中)

ふ・つ【棄】

  1. 〘 他動詞 タ行下二段活用 〙ふてる(棄)

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