20世紀日本人名事典 「森信成」の解説
森 信成
モリ ノブシゲ
昭和期の哲学者 大阪市立大学教授。
- 生年
- 大正3(1914)年6月24日
- 没年
- 昭和46(1971)年7月25日
- 出生地
- 大阪市
- 学歴〔年〕
- 京都大学文学部哲学科〔昭和16年〕卒
- 経歴
- 大阪市立第七商業学校教員となり、昭和18年春日庄次郎らの共産主義者団関係で検挙。執行猶予判決で出獄、大阪商工会議所調査書記となった。戦後民科大阪支部哲学部会に属し、25年大阪市立大学講師となり、助教授を経て41年教授となった。その間、32年に大阪唯物論研究会、34年日本唯物論研究会を組織、日本共産党の路線と対立。38年ソ連科学アカデミーの招待で訪ソ。日本共産党が中国共産党寄りになる情勢の中、毛沢東思想を批判、45年大阪唯物論研究会の機関誌「知識と労働」を刊行、日本共産党の哲学的立場を批判し続けた。著書に「史的唯物論の根本問題」「マルクス主義と自由」「毛沢東『矛盾論』『実践論』批判」などがあり、死後「唯物論哲学入門」「現代唯物論の基本課題」が刊行された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報