朝日日本歴史人物事典 「森山孝盛」の解説
森山孝盛
生年:元文3(1738)
江戸中期の幕臣。文人。熊五郎,源五郎。父盛芳,母は諏訪頼安の娘。兄盛明の養子。大番士から小普請組頭となったが,中年まで役職に所を得なかった。松平定信政権になるとその信任を得て,御徒頭となり布衣を許された。寛政3(1791)年目付に進み,さらに先手鉄炮頭となり,火付盗賊改の加役を命ぜられ,さらに西丸持頭を経て文化6(1809)年鎗奉行に進み,9年辞した。学識の高い文人としても知られ,文筆を得意とし,また和歌にも励んだ。『自家年譜(森山孝盛日記)』(内閣文庫蔵)が現存し,他に随筆『蜑の焼藻』や『賤のをだ巻』などの著作がある。
(山田忠雄)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報