① コウチュウ目ゲンゴロウ科の水生昆虫。体長約四センチメートル。体は扁平な卵形。背面は緑色光沢を帯びた黒色で、左右に黄色のふちどりがある。雌の背面は細かい縦じわがある。後ろあしは平たく、多くの毛があり泳ぐのに適する。池、沼などにすみ、成虫、幼虫ともに肉食性で、他の水生昆虫やオタマジャクシなどを捕食。夜、灯火にも飛来し、捕えられると悪臭のある分泌液を出す。日本各地のほかに中国、朝鮮半島などに分布するが、日本では近年生息地が破壊され、数が激減している。源五郎虫。げんごろ。〔日本昆虫学(1898)〕
② ゲンゴロウ科に属する甲虫の総称。体型は多く卵形で、体長一~四〇ミリメートルぐらいまで。種類は多く世界に約三〇〇〇種、日本では約九〇種知られる。ヒメゲンゴロウ類、ケシゲンゴロウ類、ゲンゴロウ類などに分けられる。《 季語・夏 》