普及版 字通 「椿(漢字)」の読み・字形・画数・意味
椿
人名用漢字 13画
[字訓] つばき
[字形] 形声
声符は春(しゆん)。春はもと屯(ちゆん)の声であった。椿は落葉喬木で、その香なるものを椿、臭なるものを樗(ちよ)という。〔荘子、逍遥遊〕に「上古に大椿なるり。千を以て春と爲し、千を秋と爲す」とあり、また樗を癰腫(ようしよう)(こぶ)の多い木であるという。わが国では、椿を分かちよみして春の木とし、「つばき」にあてる。椿事・椿説は、珍字に通用した語である。
[訓義]
1. ちゃん、ちゃんちん。
2. つばき。
3. 珍と通じ、珍奇。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕椿 豆波木(つばき) 〔和名抄〕椿 楊氏語抄に云ふ、石榴なり。豆波岐(つばき) 〔名義抄〕椿 ツバキ・ツバキノキ 〔立〕椿 タツ・ハチ・ツバキ
[熟語]
椿▶・椿歳▶・椿事▶・椿舎▶・椿寿▶・椿樹▶・椿庭▶・椿堂▶・椿年▶・椿府▶・椿齢▶
[下接語]
玉椿・香椿・仙椿・大椿・庭椿・霊椿・老椿
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報