楊枝隠(読み)ようじがくれ

精選版 日本国語大辞典 「楊枝隠」の意味・読み・例文・類語

ようじ‐がくれ ヤウジ‥【楊枝隠】

〘名〙
忍術の一つとして、楊枝を持って呪文(じゅもん)を唱えると姿を隠すことができるというもの。
洒落本吉原楊枝(1788)「楊枝の精目前に物語せしはまことにふしぎ也。是を思へば、世にやうしがくれなどいふ術もなき事にもあるまじ」
② (①をまねて失敗し、周囲の人達からなぐられたが、自分は姿を隠したつもりで我慢したという話から) 馬鹿者。おろか者。
滑稽本浮世床(1813‐23)二「はて女の事では楊枝隠(ヤウジガクレ)だはな。用も無くて通ふ奴かの」

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