機械化農業(読み)きかいかのうぎょう(英語表記)mechanized agriculture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

機械化農業
きかいかのうぎょう
mechanized agriculture

農業の生産過程に機械力を多く取入れ,生産効率を高めた農業。アメリカ,旧ソ連,北欧,東欧では広大な農地と生産体系を背景としてトラクタ,コンバインなどを利用した大規模な機械化農業が発達し,労働生産性を高めている。日本では第2次世界大戦前,農業労働力が比較的豊富であり,また手労働にたよる稲作中心の農業であったため,機械化はほとんど進展していなかった。それでも 1920年末には農業用発動機 1785台 (農商務省調べ) が記録されている。大戦中は労働力が不足し,動力脱穀機,動力耕耘機などが使用されるようになったが,それらが本格的に普及しはじめたのは 1950年代に入ってからである。農地改革,経済の高度成長に伴う農業労働力の流出,また農業技術や機械の発達などによって,機械化農業は発展し,55年頃からの小型耕耘機の普及に始り,田植機,バインダ,コンバイン,動力噴霧器,トラクタなどが大幅に取入れられ,農業労働の省力化,生産性の向上がみられた。その反面,全般的に経営規模の零細性から機械化は過剰投資となりがちで,機械化貧乏と呼ばれる現象が現れた。また生産費の中で機械関係経費の占める割合が高くなってきており,その節減が農政の重要課題とされている。

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