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東欧 とうおう Eastern Europe

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知恵蔵2015の解説

東欧

東欧という地域概念は一様ではなく、東欧の範囲も一定していない。東欧は様々な民族、宗教、言語、文化が混じり合った極めて多様な地域であり、同質性よりむしろ異質性の方が強く見られるからである。それにもかかわらず、東欧が1つの地域として考えられるのは、欧州の東部地域といった地理的概念にとどまらず、西欧との比較や関係の中で歴史的、政治的にまとまりを持つ概念だからにほかならない。そもそも、東欧という地域概念は第1次大戦後に、東欧諸国の研究者によって自覚的に捉えられるようになったといえる。戦後に形成された東欧諸国が少数民族問題、農業・農民問題、欧州政治における小国としての立場を共通に抱えていたため、東欧という地域の共通認識が生まれた。第2次大戦後に、ソ連のもとに社会主義ブロックとしての東欧という概念が形成された。この冷戦期の政治的概念が長い間保持されてきたが、1989年の体制転換に伴い消滅した。しかし、東欧という地域概念は現在でも意味を持たなくなったわけではない。歴史的に見て、東欧は中欧(東中欧)とバルカン(南東欧)に区分できる。民族と言語から見ると、スラブ圏はポーランドチェコスロバキア、旧ユーゴスラビアブルガリア。非スラブ圏となるのはハンガリールーマニアアルバニア。なお、EUは2004年に加盟したバルト3国を含む8カ国と加盟候補国3カ国など東欧全体を中・東欧(Central and Eastern Europe)と称している。

(柴宜弘 東京大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

とう‐おう【東欧】

ヨーロッパの東部。一般に、ポーランドチェコスロバキアハンガリールーマニアブルガリアアルバニアなどの諸国をさす。東ヨーロッパ。⇔西欧(せいおう)

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世界大百科事典 第2版の解説

とうおう【東欧】


[概念]
 〈東欧〉という概念は一般的には第2次世界大戦後に成立した〈ヨーロッパの社会主義諸国〉をさして用いられてきた。その意味でそれは政治的な概念であるが,この意味での〈東欧〉は,たかだか40年余りの歴史を持っているにすぎない。では,歴史的には〈東欧〉という概念にはどのような意味が与えられてきたのであろうか。 一般に〈東欧〉が〈西欧〉と分けて論じられはじめたのは18世紀末と言われ,当時それは〈スラブ世界〉と同じであった。

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大辞林 第三版の解説

とうおう【東欧】

ヨーロッパ東部の地域。西欧の資本主義国家群に対比して、ヨーロッパ東部のかつての社会主義国家群(ポーランド・チェコ・スロバキア・ハンガリー・ルーマニア・ブルガリア・クロアチア・アルバニアなど)をさすことが多い。東ヨーロッパ。 ↔ 西欧

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

東欧
とうおう

東ヨーロッパ」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

東欧
とうおう
Eastern Europe

東ヨーロッパと同義。一般的には、ヨーロッパを東西に二分したときの東部にあたる地域をさす。その範囲は時代によりまた場合により変わる。当初ローマ帝国分裂後の東ローマ帝国の版図をさした。ついでカトリック教会に対する東方教会の影響下にある地域、あるいはゲルマン、ラテン民族の居住圏に対してもっぱらスラブ民族の居住圏をさすこともあった。第二次世界大戦後は、ソ連の衛星国に組み入れられたヨーロッパの総称となり、ほぼスラブ民族圏と一致するようになった。非スラブ国のルーマニアとハンガリーは取り込まれたのである。しかしソ連解体後は、その範囲が不明瞭になってきている。国連の統計年鑑類でヨーロッパを東西南北に4区分する際の東欧は、ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアの他に、旧ソ連領の各国、すなわちロシアウクライナベラルーシモルドバが加わり、スロベニアクロアチアセルビアモンテネグロなど旧ユーゴスラビアの各国とアルバニアが南欧に変わっている。[久保田武]

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世界大百科事典内の東欧の言及

【ヨーロッパ】より

…しかも前述のように,この地域の河川が交易の便をもたらしたため,11,12世紀以降,多数の都市が内陸各地に成立し,農村と不可分な経済関係を保ちつつ,やがて地中海地域をしのぐ先進性を発揮することができた。 第3は,東ヨーロッパ地域で,ここはロシア平原といわゆる東欧諸国を含むヨーロッパ大陸の胴体の部分である。その内陸部は,いずれも海から遠く,気候は大陸型で,黒海沿岸を除いては,冬は極度に寒く雨量は少ない。…

※「東欧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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