櫓のお七(読み)やぐらのおしち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「櫓のお七」の意味・わかりやすい解説

櫓のお七
やぐらのおしち

歌舞伎舞踊曲。義太夫節本名題松竹梅雪曙』。安政3 (1856) 年江戸市村座,4世市川小団次初演。先行作である菅専助の『伊達娘恋緋鹿子 (だてむすめこいのひがのこ) 』 (安永2〈1773〉) の6の巻「八百屋」段末部分 (1世鶴沢寛治作曲) を河竹黙阿弥脚色,場面を雪中にし,人形振を取入れた。恋仲にあった吉三郎の命を救うため,法度を破って火の見櫓太鼓を打つまでのお七の葛藤が人形振で表現される。井上流京舞にも同じ素材を扱った『お七』 (2世井上八千代振付) がある。また文楽では,メリヤスにのってお七がはしごを上る吉田文五郎の演出が知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「櫓のお七」の意味・わかりやすい解説

櫓のお七 (やぐらのおしち)

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世界大百科事典(旧版)内の櫓のお七の言及

【伊達娘恋緋鹿子】より

…角書〈起請方便品書置寿量品〉。通称《櫓のお七》。菅専助,松田和吉,若竹笛躬作。…

※「櫓のお七」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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