欝然(読み)うつぜん

精選版 日本国語大辞典 「欝然」の意味・読み・例文・類語

うつ‐ぜん【鬱然・蔚然】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 ( 「うつ」は「蔚」の慣用音 )
  2. 草木がこんもりと茂っているさま。
    1. [初出の実例]「一樹の甚欝然たるあり」(出典:漂荒紀事(1848‐50頃)一)
  3. 勢いのあるさま。物事のさかんなさま。
    1. [初出の実例]「其智略は欝然として盛なるものあり」(出典:日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉五)
  4. 気分がはればれしないさま。
    1. [初出の実例]「手を以て顔を掩ひ、鬱然(ウツゼン)と憂に沈むが如し」(出典花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉一三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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