デジタル大辞泉 「正しに」の意味・読み・例文・類語 まさし‐に【正しに】 [副]はっきり。確かに。「大舟の津守つもりが占うらに告のらむとは―知りて我が二人寝し」〈万・一〇九〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「正しに」の意味・読み・例文・類語 まさし‐に【正に】 〘 副詞 〙 間違いなくはっきりしているさまを表わす語。確かに。的確に。[初出の実例]「大船の津守(つもり)が占にのらむとは益為爾(まさしニ)知りて我が二人寝し」(出典:万葉集(8C後)二・一〇九)正しにの補助注記挙例の「万葉」にのみ見える語。シク活用の終止形に助詞「に」を伴う例はないところから、語構成上、疑問が提出されている。原文「益為爾」は「益為久」だとする誤字説もあるが、古写本に大きな異動はない。ク活用形容詞「なし」の終止形に助詞「に」を伴った形「奈之爾」〔万葉‐五九二〕などからの類推による、臨時的な語形か。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例