日本歴史地名大系 の解説
正保四年久留米領大道小道之帳(大小道之帳)
しようほうよねんくるめりようおおみちこみちのちよう
一冊
成立 正保四年
写本 篠山神社文庫
解説 久留米藩領内の大道筋・横道・小道に関し、隣接する筑前国・豊前国・筑後国柳川藩領・肥前国との境界に至るまでの距離、途中に渡る河川名と川幅・深さ、橋の幅と長さなどを記述。本書は幕府が正保国絵図作製に関連して提出を命じたものと考えられており、「我等分領方々へ之大道・小道筋、付リ、川之はゞ・深さ・橋などの寄帳相作せ可被越候」と記される国家老有馬内蔵助、諸役方元締戸田勘解由・馬淵加兵衛宛の五月一五日付書状(年不詳だが宛人は二代藩主有馬忠頼時代の家臣)がある。久留米藩には正保国絵図が残されていないので、同図を復元する資料、江戸初期の領内交通、筑後川その他諸河川史に関する資料として唯一の好資料と評価されている。
活字本 「久留米市史」第八巻・資料編近世I
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報