正理一滴論(読み)しょうりいってきろん

改訂新版 世界大百科事典 「正理一滴論」の意味・わかりやすい解説

正理一滴論 (しょうりいってきろん)

仏教論理学・哲学の綱要書。ダルマキールティ(法称,7世紀の人)著。サンスクリット名は《ニヤーヤ・ビンドゥNyāya-bindu(論理のひとしずく)》。サンスクリット原典とチベット語訳が現存。全3章211の偈文からなり,第1章で正しい認識を直接知覚推論に分けたうえ,直接知覚について論じ,第2章で推論のうち自分自身が理解するためのものを論じ,第3章で他人に理解させるための推論を論ずる。ダルモッタラDharmottara(法上)らの注釈がある。
ディグナーガ
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 末木

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む