日本歴史地名大系 「正院郷」の解説 正院郷しよういんごう 石川県:珠洲市正院郷中世の郷で、現正院地区および蛸島(たこじま)町・三崎(みさき)町雲津(もづ)・同町小泊(こどまり)・同町伏見(ふしみ)・同町本(ほん)・同町細屋(ほそや)、外浦の高屋(たかや)町・折戸(おりと)町・川浦(かわうら)町一帯に比定される。古代の珠珠(すず)正院の後身であるが、蔵見(くらみ)村を含む。文和元年(一三五二)三月一一日の高座宮本経田田数注文(須須神社文書)に正院とみえ、隣接する方上(かたかみ)保の高座(たかくら)宮免田が郷内に散在していた。応安五年(一三七二)六月二三日、郷内のうち長近江入道母からの闕所地である伏見・小泊・毛寿(もず)・蟹浦(かにうら)が守護吉見氏頼に与えられ、被官五井頼持が代官となっている(「室町幕府執事下知状」吉見文書など)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報