高座(読み)こうざ(英語表記)gao-zuo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

高座
こうざ
gao-zuo

仏教において,説教あるいは戒律を授けるために設ける高い座席。インドから中国に伝来し,それまでは低い座席しかなかった中国社会を驚かし,そこにすわって説教する僧に高座道人というあだ名さえ生れた。唐代から俗講が盛んになるにつれて,高座の制は民間芸能の場にも及び,現在日本の寄席の高座の語源になっている。

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デジタル大辞泉の解説

こう‐ざ〔カウ‐〕【高座】

寄席などで、芸人が芸を演じるための一段高い所。劇場の舞台に相当する。「高座をつとめる」「高座にのぼる」
天皇や将軍が、謁見などのときにすわる座席。
主賓・年長者などのために設けた高い位置の座席。上座。
寺院で、僧が説法などをするときにすわる一段高い席。

たか‐くら【高座】

一段高く設けた座席。天皇玉座などの類。こうざ。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうざ【高座】

寄席で芸を演じる場所,舞台。元来は僧侶が弟子に講義したり,信者に説教をする場合の高い壇を意味した。寄席の高座は,1807年(文化4),講釈師伊東燕晋(えんしん)の出願によって官許されたものという。しかし,文化・文政(1804‐30)ごろの初期の寄席は高座がないのが普通で,小さな壇がある程度だった。天保(1830‐44)ごろから,間口9尺(約2.7m)から2間(約3.6m),奥行9尺ぐらいの高座ができ,明治以後現在までの大きな寄席では,間口3,4間となった。

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大辞林 第三版の解説

こうざ【高座】

寄席などで、演芸をする者のために設けた一段高い席。
高い位置の座席。上座かみざ。上席。
説法や論議のために、一段高く設けた席。

たかくら【高座】

天皇の座席。たかみくら。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高座
こうざ

寄席(よせ)の舞台。もとは仏教語で、釈尊(しゃくそん)が成道(じょうどう)したという金剛宝座をかたどり、説教のときに一般席より高く設けた台。これが話芸の世界に導入され、落語や講談など寄席芸を演ずる者が座る台をいうようになった。文化(ぶんか)(1804~18)のころ講釈師の伊東燕晋(えんしん)が畳1枚の大きさの固定した高座をつくったが、その後さまざまなくふうが加わり、やがて寄席ではステージそのものが高座になった。最近では大会場で寄席演芸が行われ、高座に緋毛氈(ひもうせん)をかけ、金屏風(きんびょうぶ)を背にする装置も施される。落語家が高座にあがるときに着る衣装を「高座着」といい、高座で使用する扇子(風(かぜ))を「高座扇子」ともいい、高座で敷く座布団を「高座布団」とよぶ。出演者が高座を降り、次の出演者が高座にあがる前に前座が出てきて、座布団をひっくり返し、前の出演者の羽織や湯飲みをかたづけ、メクリ(演者の名を記した紙)を次の演者にかえる仕事を「高座返し」とよんでいる。[関山和夫]

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