正音(読み)セイオン

デジタル大辞泉の解説

せい‐おん【正音】

正しい音声。
奈良・平安時代に中国から新しく輸入された漢字音、すなわち漢音のこと。古く伝来した呉音に対していう。→和音

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大辞林 第三版の解説

せいおん【正音】

(借音に対して)本来の正しい音。
平安時代、漢音の称。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の正音の言及

【漢字】より

…これは長江(揚子江)下流地方の六朝ころの音で,日本には推古時代前後に流入し,ひろく一般に行われて,日本の字音の基礎をなした。その後,隋・唐の時代になって都が長安に移され,北方音が標準とされるようになったとき,唐制の模倣に力を注いでいた日本では,宮廷で率先して新しい北方音を取り入れ,音博士は北方音を教授し北方音を正音と呼び,僧尼の得度(とくど)にも正音を修得しなければ許可しないと幾度か布告している。したがって《日本書紀》の歌謡訓注には,漢音が多く取り入れられている。…

【訓民正音】より

…朝鮮で李朝時代に国字を制定したとき(1446),その文字に与えた名称。公布した条例も〈訓民正音〉という。〈民に訓(おし)える正しい音〉の意で,李朝第4代の王世宗によって公布された。…

【字音】より

…これに対し漢音は,奈良朝の終りから平安朝にかけて留学僧等により熱心に中央(長安)方言が学ばれたことによって導入された体系で,学習された字音らしく,中国語の字音と規則的対応を成す整然とした体系を成している。旧来の呉音に対し〈正音〉とも称され,得度僧には〈正音〉学習が勅令により義務づけられていたほどで,呉・漢両音の当時の受け取られ方の差がうかがえよう。唐音は,日本の中世に禅僧が宋時代の中国語を学んだもの(臨済唐音),江戸期に禅僧によりもたらされたもの(黄檗(オウバク)唐音)等であり,いずれも漢字音として定着したものは,呉・漢音に比して少ない。…

※「正音」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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