古言(読み)フルコト

デジタル大辞泉 「古言」の意味・読み・例文・類語

ふる‐こと【古言】

後世は「ふるごと」とも》
昔の言葉古語。また、古伝承。
「―に云はく、生児八十綿連うみのこのやそつつきといふ」〈敏達紀〉
昔の詩歌古歌
「同じ―と言ひながら、知らぬ人やはある」〈・一四三〉
昔の物語
「かかる―の中に、まろがやうに、実法なる痴者しれものの物語はありや」〈・蛍〉
昔の話をすること。また、その話。思い出話
「―どもの、そこはかとなき」〈朝顔

こ‐げん【古言】

古代の人が用いた言語。古い言葉。
昔の人の言った言葉。古くからの名言

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精選版 日本国語大辞典 「古言」の意味・読み・例文・類語

ふる‐こと【古言・古語】

  1. 〘 名詞 〙 ( 後世は「ふるごと」とも )
  2. 昔のことば。古くから伝えられていることば。古語。
    1. [初出の実例]「子々孫々〈古語(フルコト)に云はく、生児八十綿連(うみのこのやそつつき)という〉」(出典日本書紀(720)敏達一〇年閏二月(北野本訓))
  3. 古い言い伝え。古伝承。
    1. [初出の実例]「古語〈不留古止(フルコト)〉」(出典:水戸本丙日本紀私記(1678)神武)
  4. 昔の人の作った詩歌。古歌。
    1. [初出の実例]「くれたけの 世々のふるごと なかりせば いかほのぬまの いかにして おもふこころを のばへまし〈壬生忠岑〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑体・一〇〇三)
  5. 昔からある物語書。古くからある史書
    1. [初出の実例]「さて、かかるふる事の中に、まろがやうに、実法(しほう)なる痴れ者の物語はありや」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蛍)
  6. 昔の事を話すこと。思い出話をすること。また、その話。
    1. [初出の実例]「例の、御物語きこえ給ふに、ふることどもの、そこはかとなき、うちはじめ、聞えつくし給へど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)朝顔)

こ‐げん【古言】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 昔のことば。古い言語。古語。
    1. [初出の実例]「釈名によりて、題のこころを助くるとも、古言にたがふ罪、国ぶりの歌にも文にも見ゆるすまじきを」(出典:読本・春雨物語(1808)海賊)
  3. 古人の言ったことば。古くからの名言。〔東雅(1717)〕〔春秋左伝注‐昭公一二年〕

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普及版 字通 「古言」の読み・字形・画数・意味

【古言】こげん

古人の語。〔墨子、非儒下〕儒は曰く、君子には必ず古古言あり、然る後仁なりと。

字通「古」の項目を見る

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