武節町村(読み)ぶせつまちむら

日本歴史地名大系 「武節町村」の解説

武節町村
ぶせつまちむら

[現在地名]稲武町武節町

名倉なぐら川を挟んで対岸稲橋いなはし村。東西飯田街道が通る。建武四年(一三三七)以降の室町時代の成立とされる足助八幡宮縁起の建武元年の項に「放生会取分結構ニ勤、流鏑馬五騎旧例ノ如ク(中略)五騎ノ流鏑ハ、名倉兵庫・成瀬九郎左衛門尉・萩野源兵衛・田中次郎左衛門武節・御代官名倉左近蔵人トゾ聞エケル」とあり、武節の田中次郎左衛門が放生会に流鏑馬奉納を行っている。

延享元年(一七四四)の御水帳高辻写下書(古橋会蔵)によると、天正一八年(一五九〇)宮部善定坊の検地が行われ、「一高 本田畑 七拾五石三斗五升弐合 御水帳写 壱冊 是は先年武節拾壱ケ村本帳壱冊ニ御座候由武節村山口惣兵衛と申者武節組十一ケ村之大庄屋相勤本帳預り居申候」と記すように、当村には武節一一ヵ村の大庄屋が置かれていたことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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