化学辞典 第2版 「残留炭素」の解説
残留炭素(分)
ザンリュウタンソブン
carbon residue
油の蒸発,熱分解後に生じる炭化残留分をいう.燃料油などの炭化傾向を判定するのに利用され,エンジンの清浄性,金属の摩耗や腐食と関連して重要である.残留炭素の試験法としては,コンラドソン法とラムスボトム法とがあり,前者では試料をるつぼに入れ,空気を断った装置のなかで試料中の留出物が凝縮しないように加熱し,蒸発および分解させたときの残量を残留炭素分とし,後者では,試料を毛管状の口のあいた規定のガラス球のなかに入れ,これを約550 ℃ に保った金属浴のなかに入れて急激に加熱したときに残った量を残留炭素分とする.[別用語参照]コンラドソン残留炭素
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報