残菜袋(読み)ざんさいぶくろ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「残菜袋」の意味・わかりやすい解説

残菜袋
ざんさいぶくろ

残肴袋とも書く。懐石(かいせき)料理のとき、箸(はし)をつけられなかったものや、食べ残したもの、また魚の骨や、向付(むこうづけ)に添えられた防風(ぼうふう)、穂紫蘇(ほじそ)の芯(しん)などの残肴、残菜を入れておく袋。亭主に気づかれぬよう手早く処理する心遣いが必要。昔は、汁がにじまないように油紙などを使って袂(たもと)が汚れるのを防いだが、現在は便利なビニルの小袋や、外側を布張りにし内側ゴム張りにした体裁のよい袋などがある。

[筒井紘一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android