心遣い(読み)ココロヅカイ

デジタル大辞泉 「心遣い」の意味・読み・例文・類語

こころ‐づかい〔‐づかひ〕【心遣い】

あれこれと気を配ること。心配り配慮。「温かい心遣い
祝儀心付け
「目をかけて、―もせし人を」〈人・梅児誉美・四〉
[類語]推察拝察高察賢察明察憫察びんさつ推測推量推考端倪たんげい邪推類推酌量了察推認推断推定斟酌しんしゃく憶測揣摩しま揣摩憶測しまおくそく察し推し量る酌み取る思い思い勘繰る思いやるおもんぱかる推し当てる心当て気を回す見越す察する感じ取る配慮心配り気配り気遣い心掛け顧慮細心気兼ね屈託心配注意目配り高配気遣う気を遣う気を利かせる気を配る心を配る心を砕く目が届く行き届く手加減容赦匙加減お手盛り手心手心を加えるお手柔らか手柔らかお情け

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精選版 日本国語大辞典 「心遣い」の意味・読み・例文・類語

こころ‐づかい‥づかひ【心遣・心使】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 対象に対して、心を油断なく働かせること。失敗しないように心を緊張させること。警戒。用心。心くばり。
    1. [初出の実例]「一日の日は、みえずしてやむ世なかりき。さもやと思ふこころづかひせらる」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
    2. 「行幸は辰の時と、まだ暁より人々けさうじ心づかひす」(出典:紫式部日記(1010頃か)寛弘五年一〇月一六日)
  3. 歌語で、の意と、心中の思いを託す便りの意の「心の使い」とを掛詞(かけことば)とした語。
    1. [初出の実例]「人にますこころづかひもあるものを便りなくてふことを告ぐらん」(出典:忠見集(960頃))
  4. いろいろと、細かく気をつかうこと。また、相手のためになるように、暖かく好意的に配慮すること。
    1. [初出の実例]「蚊屋も蒲団もいりませぬ。お心遣ひ御無用と」(出典:浄瑠璃・絵本太功記(1799)十日)
  5. 心付け。祝儀(しゅうぎ)
    1. [初出の実例]「元は内所や若い者、みなそれぞれに目をかけて、心遣(ココロヅカ)ひもせし人を」(出典人情本春色梅児誉美(1832‐33)四)
  6. なりゆきを心配して苦労すること。心労
    1. [初出の実例]「この母は我子を里につかはして、その身は乳母(うば)に出しかど 心(ココロ)づかひの期(うへ)なれば、忽ち乳の上りしゆゑ」(出典:人情本・春色梅児誉美(1832‐33)四)

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